Marc Forster監督作品 World War Z 2014.10(2013)
ブラッド・ピット(Brad Pitt)主演による、パニック&アクション超大作映画である。監督は『007 慰めの報酬』(Quantum of Solace) (2008) などで知られるドイツ出身の映画監督マーク・フォースター(Marc Forster)が務めている。原作はマックス・ブルークス(Max Brooks)という人が書いた同名小説だが、基本設定以外の部分は全く異なる作品であるらしい。
元国連職員のジェリー・レイン(ピット)は、妻と娘たちを職場や学校に送り届けるために車を走らせていたが、いつしかひどい交通渋滞にはまってしまう。ついには車を放棄して歩き出した彼らだが、その前に動く死者、つまりはゾンビの群れが現われる。世界はどうやらとんでもない災厄に見舞われているらしい。やがて国連から再度の招集をかけられたジェリーは、ゾンビ発生の原因を探り、事態を収拾させるための方策を見出すことを使命として与えられるのだが、…というお話。
ちょっとばかしあんまりな感じのご都合主義をあちこちに見出すことができる作品なのだけれど、さすがに多額の資金が投入された、実にサーヴィス精神満点の作品であり、かなり楽しめたのも事実である。まあ、本格的なパンデミックが起きたとして、現実はこんなにうまくいかないだろうし、そもそもこういう方法はとらないだろう。突っ込みどころも満載な、そこがまたある意味一つの魅力ともいえる怪作である。以上。(2015/01/30)