Belle and Sebastian Write about Love
グラスゴーを本拠地とする誰もが愛してやまないギター・ポップ大所帯バンドBelle and Sebastianによる、4年ぶりで第8作目となるオリジナル・フル・アルバム。5曲目"Little Lou, Ugly Jack, Prophet John"のゲストはなんとあのノラ・ジョーンズ(Norah Jones)。これはある意味、音楽史上の一大事件だと思う。ジャズをベースにしたアメリカン・テイストのポップス、が基本形のノラ・ジョーンズだけれど、案外スコティッシュあるいはアイリッシュみたいな音にマッチするものなんだな、と素直に驚いた次第。ちなみにこの曲、内容的にはゴスペルだけどね。こういう曲が真ん中に鎮座しているけれど、他の曲はそんなことは別にたいしたことじゃないよ、というような素振りすら感じさせる完璧なまでに彼らのサウンド。天真爛漫さと純朴さ、それに豊かな叙情性を兼ね備えた全然オーヴァー・プロダクションじゃないベルセバ・サウンド満開。XTCやらYMGみたいな曲(それぞれ第7曲、第10曲)が混ざっていたりするところに、今後の展開を垣間見たりするのだが、基本的には第1曲"I Didn't See It Coming"から第3曲"Calculating Bimbo"までの流れが好き。ああ、ちなみに'bimbo'ってタームの意味は自分で調べて下さい。取り敢えず、愛すべき人たちによる、誠に愛されるべきアルバムであると思う。以上。(2011/01/11)