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第6回目です。6月10日の練習の模様やら演奏会の情報などをかいつまんでご報告。

この日は鈴鹿市での練習でした。公民館ですね。私は何とかお昼過ぎには着いて、まずは個人ヴォイトレ。「地上の平和」の跳躍音形をどう歌うか、ってあたりをやりました。まあ、アクロバティック極まりない曲です。一人一人が凄い歌い手じゃない限り35人くらいでは到底イイ音出ません。物凄く努力して、一皮も二皮も剥けないとダメだな~、と思いました。

13時くらいからは1時間ほどパートに分かれての練習。ベースはここでも「地上の平和」です。微妙なピッチを揃えることですとか、歌い方を統一すること、に力を注ぎました。苦労してますが、かなり歌い込まれてきて良い味が出てきています。もう一曲はアンサンブル練習でも取り上げられることになるG.フォーレの「ラシーヌ賛歌」。A.シェーンベルクよりは遙かに歌いやすいけれど、さりとて侮れない曲、です。

そうですね、この曲、今回は恐ろしいことにフランスで演奏するので、そこを真摯に感じないといけないと思いました。せめてもう少しフランス語らしく歌わないと、です。鼻母音とかそういうのは全く意識されていない気がするし、そういう難しいことは措くとしてもそれ以前のディクションがどうにも勉強不足な気がしています。何とかしないとですが私に余裕がないです。

14時からは5時間半くらいにわたるアンサンブル練習。休憩ってあったっけ、という感じでした。この合唱団は大きな本番近づくと大体こうなりますね(笑)。凄い熱気で、外も暑かったのでエアコン入れてました。曲は次週合唱祭で演奏する松下耕「さくら」とJ.ヴォイダ"Psalm117"から始まりまして、その後フォーレからシェーンベルクまで、「1.祈りの作品集」(後述)と題されたステージのものをほぼ網羅しました。ホントは冒頭に来るはずの、復帰後未だに一度も歌っていないパレストリーナはこの日も歌えませんでしたが(笑)。全体として熱く、最後まで集中力の切れないとても充実した練習だったと思います。

さてさて、この日の練習についてはこの位にしまして、上のステージ云々について以下、ちょっと書いておきます。その前に、現地コンサートの情報が少しずつ出て参りましたので、リンクを貼っておきます。

受賞者合唱祭2012

というか、まだフランス語版しかないですね。まあ、大体分かるから良いですけど。この写真使ったのか、って感じですが(笑)。これより全体写ってるやつの方が好きです。私もいるんで(笑)。

肝心の演奏曲目は渡仏直前に行なわれる試演会のデータを見て頂ければよろしいかと思いますのでこちらについてもリンクを。ここに直接貼ってもよいんですが、まあそれは後日に。

Vocal Ensemble《EST》 南フランスコンサートツアー試演会

これをご覧になって頂ければお分かりになりますように、要するに今回のツアーで行なうコンサートは2部構成になってまして、前半が「1.祈りの作品集」で後半が「2. 《EST》コーラスコレクション」となります。前者がほぼ宗教曲で、後者は日本の曲を中心とするアラカルトになってます。

この試演会、鈴鹿市内で7月15日の夜にやります。時間のある方はお誘い合わせの上、是非お越し下さい。なお、入場は無料ですがエントリー制なので事前に連絡する必要があります。取り敢えず私にくれても大丈夫です。

と、云う事で。

もう2ヶ月を切りましたね。そんな、南フランスへの道:第5回です。

復帰後3回目の練習参加は5/27。東京での活動が前の週で一段落し、ようやく本腰が入れられるようになったわけです。そんなわけもあり、気合い充分、という感じで三重県入り。

この日は声楽家の方に来て頂き、「地上の平和」をみて頂きました。9月に歌うことになる『ドイツ・レクイエム』辺りの流れを汲む至難な曲ですが、やはり理詰めでやらないとダメだな、と思いました。譜読みのレヴェルを次の練習までに3段ぐらい上げておかないといけません。要するに、自分が何をやっているのか、やるべきなのかを把握すべし、というようなことです。大変ですけどね。

続いて鈴木輝昭「原体剣舞連」。パートバラバラで歌いました。輝昭作品は声部毎に調性が異なっていたりしますので、とても良い練習になります。なかなか他声部聞こえないんですよね。この曲は特に。全体的に音が大きめなんで。この曲も、シェーンベルク同様にもっと耳と頭使って歌わないとダメだな、と反省しきり。

次は、G.オルバーンの"Come Away"。音楽監督的にはあんまりうまくいっていないようでした。前の2曲で集中力が切れたところもあったのかな、と思います。今まで作ってきたことが実現されていない、というのが一番の問題だったようですが。

重苦しい雰囲気の中、最後に、6/17の三重県合唱祭で演奏する松下耕「さくら」とJ.ヴォイダ"Psalm117"を。そうですね~、後ろに行けば行くほど、悪くなっていったような気がしました。

最後の方で音楽監督もおっしゃってましたが、要するにその日の練習の終わりを次回の最初にしないといけない、今のような練習をやっても何も変わらない、ちゃんと積み上げていこうよ、ということです。まあ、確かにその通りですよね。

気合い十分で行ったんですが、結構へこまされて帰ってきました。

次回は1週休んで6/10の参加。様々な課題をクリアして臨みたいと思います。

と、云う事で。

去る5/18-19の二日にわたりまして、新日本フィルの第494回定期演奏会に出演して参りました。以下、簡単に報告などを。

演目は、A.ドヴォルジャークの交響詩『金の紡ぎ車』と、G.マーラー『嘆きの歌』初稿版。19世紀のおとぎ話を元にして作られた曲のセットとなります。指揮はC.アルミンク。いつものことながら、何とも面白い選曲です。ドヴォルジャークには歌は入りませんので、私は後者のみに出演しました。

『嘆きの歌』はそこそこ知られている曲ではありますが、初稿版で演奏されるようになったのは最近のこと。日本だと1998年ですね。マーラーの10代終盤という、そのキャリアのごく初期に書かれた曲です。

基本的に因果応報劇、になるのでしょう。お姫様がいて、森に咲く美しい花を持って行けば結婚できるらしい。世界中に良くあるパターンですね。ある兄弟がこの花を探して森をさまよいます。やがて、やさしい性格の弟が先に見つけますが疲れてしまったのかその場で寝てしまい、荒っぽい性格の兄は弟を殺して花を得、やがて姫と結ばれることになります。ところが、弟の骨を拾ってこれを笛にした楽士というのがおりまして、これが折しも城で開かれている婚礼の席に乱入します。王になろうとしている兄は楽士から笛を取り上げ、これを吹き始めると、そこからは兄に殺された弟の告発の声が響き渡り、城は崩壊するのでした。いやー、怖いですね。

後の『角笛』その他の楽曲群に現われるようなモティーフが随所にちりばめられていて、非常に面白いと思いました。劇的な構成は幾つかの交響曲などにもみられますが、これなどは端的な例。ホントはオペラが書きたかったんだろうけれど、結局1曲も書けなかったというのは非常に残念なところですが、この曲はそんな意味で非常に特異かつ貴重な位置を占めていると思います。

合唱は古代のギリシャ劇におけるコロスのような役割ですので、現われては消える、という感じです。曲の流れを上手くつかんでその場に相応しい歌い方で歌う、ということをこなすのが非常に大変だったのですが、個人的には曲の持つ劇的な構成をうまく出すべく、楽譜は基本的に見ないで良いようにして演奏会に臨みました。全体的にはもっと一体感を出したかったところもあるのですが、客席ではどう聞こえていたのでしょうか。

これが終わるとオケものは9月までありません。『ドイツ・レクイエム』ですね。指揮は今回と同じアルミンク。何とも凄い流れ、だと思います。

と、云う事で。

私設サイトの音楽CD紹介欄に、英国のテクノ・ユニットOrbitalによる8年ぶりの復活第1作Wonkyを追加しています。

洗練されたサウンド・スタイルはそのまま。懐かしさとともに、2010年代も俺たちの時代に、というような気概も端々に感じられる、気宇壮大なアルバムになっていると思います。オールド・ファンも、そうじゃない人も是非聴いてみて下さい。

と、云う事で。

本日、史上最高と言っても過言はない気がするバリトン歌手ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ氏が逝去されたそうです。享年86歳。

卓越した技術、そして比類なき声を持った不世出の歌手であったと思います。謹んでご冥福をお祈り致します。

と、云う事で。

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