本日は伊勢市でのフィールド・ワークなどを。例により、宮川河口付近のとある集落でございます。お昼は祇園祭と覚しき雰囲気の松阪でご飯を食べ、彼の地へと。
公民館でひとしきりお話を伺い、メインの目的である「おやれ」なる行事を見学。これが右の写真です。全国的に見られる虫送り行事のことなのですが、「おやれ」とは要するに「追い遣れ」の転訛ということになるでしょう。
ちなみに、西日本の虫送り行事が斎藤別当実盛と深い関係にあること、即ちいわゆる「実盛人形」を作って非業の死を遂げた実盛の怨霊をなだめ鎮める、というような形をとることが多いのは民俗学では常識の範囲ですが、ここの藁束は写真の通り人形の形にはなっていませんし、基本的に燃やすものです。また、この行事ではかつて歌いながら歩いたそうなのですが、残念ながら今ではそういうこともなく、伝承者もいるのかどうか不明、という状況です。何とか見つけたいと思っているのですけれども。何が歌われていたのか、凄く気になるのですよ。ご存じの方はご一報いただけると幸いです。
次回の取材はお盆の時期(月遅れ)に行なわれる羯鼓(かんこ)踊りです。時間帯が問題なのですけれど、何とかなるでしょう。どうでもいいですけれど、首都圏では大旨明日からお盆となりますですね。
と、云う事で。