「口寄せ巫女と霊魂観−宮城県北部地方の巫俗に関する一考察−」『白山人類学』3号、1995
この論文は明治大学大学院に提出した修士論文の中心テーマであった口寄せ巫女の「語り」とその根底にあると考えられる霊魂観、及びその社会構造的背景に関する考察を、若干の新しい視点を取り入れつつコンパクトにまとめたものである。結論部では宮城県北部の講組型及び同族型に分類できる2町における巫俗が、後者では前者よりもより濃厚であるという現状の比較から、霊魂が社会に共有された知識であるという仮説を提示した。