「シャーマニズムと女性を巡る考察」『白山人類学』4号、1996
この論文は日本のシャーマン、あるいはその信者群のほとんどが何故女性であるのか、という古くから明らかになっていたとはいえ、未だその理由がつまびらかではない根本的な問題に関し、唐桑町の事例に加え、そのような問題に取り組んできた社会人類学における諸外国及び日本のシャーマニズムに関する研究を援用しつつ、社会構造論的に論じたものである。その多くは女性の社会的劣位性をその要因と見るが、今後検討すべき点は多い。