RADIOHEAD AMNESIAC
英国、いや全世界のオルタナティヴ・ロック界最大かつ最高の至宝、RADIOHEADの第5作。昨秋発売の前作KID Aと同時期に録音されていたようで、約8ヶ月というハイペースなリリースとなった。上記のようなこともあり、基本的な音作りについて言えば、前作との間にさほどの差異はない。即ち、初期の作品のようにギター中心ではなく、むしろ電子音が強調され、さらには、強いて言うなら、かなりおとなしめで、落ち着いた雰囲気のある、あるいは別の言い方をすれば、格調の高い、とさえも言いうるアルバムとなっている。もう一つ付け加えるべきことは、Thom Yorkeのヴォーカリゼーションが、これまた初期の作品に見られたU2のBONO風シャウトから大きく遠ざかり、全く静かで、淡々としたものに変貌を遂げ切ったかに思われる点である。そんなところで。(2001/06/05)