Claud Levi-Strauss著 福井和美訳『親族の基本構造』青弓社、2001.12(1949→1967)
来年いよいよ100歳となる20世紀最大の人類学者クロード・レヴィ・ストロースによる、人類学史上大変重要な著作の改訳版である。旧訳書は恐ろしく品薄で、中古市場でも大変な高値が付いていたのだが、重版とはならず、新たに訳し直された。最近みすず書房からようやく日本語訳が刊行され出した『神話論理』もそうなのだが、こういう不滅と言って良い業績は人類学を学ぶもの、あるいはまたそうではなくとも知的好奇心に満ちたものによって常に参照されるべきで、これらが日本語となって書棚に並ぶ、というのはとても良いことなのだと考えている。今は中身には踏み込まないで終えてしまうけれど、いずれ書かれることになる。(2007/03/01)