DAVID BOWIE heathen
もう大御所とも言って良い年齢になってしまったDavid Bowieが21世紀最初に放つオリジナル・フル・アルバム。Tony Viscontiを共同プロデューサ兼楽器奏者として迎え、シングル・カットされた4.SLOW BURNにはあのPete Townshendが参加。こんなところからも既にお分かりかも知れないが、本作品においても前作 'hours...' 同様1970年代的作風への回帰は明瞭。ところで、実はこの人による1995年発表の傑作 OUTSIDE には、「1.」という文字がジャケットに書かれていて、どう考えても続編が出るように思っていたのだが、未だ完成をみていないのか、それとも忘れてしまっているのか、リリースの噂さえ流れてこない。私としては、一応斬新な音づくりをしていたあのアルバムを、更に超えていくような方向性をこの人には持って頂きたいところなのだが、状況はどんどん正反対の方に進んでいるように思う。そういえば、本CDのジャケットには「Classic David Bowie Circa 2002」なんていう文字が刻まれたシールが貼ってある。正確な意味は良く分からんのだが、まあ、「原点回帰を試みた」、なり、「新しい古典を創った」、ということなんでしょう。余りお薦め出来ないアルバムではあるが、基本アイテムとして部屋の片隅に置いておくのも悪くないとは思います。以上。(2002/06/20)