著 小川晴久監修・李恵玉編訳『韓国の巫(シャーマニズム)』彩流社、2002.10
本書は趙興胤により1981年にドイツ語で書かれた韓国の巫(シャマニズム)に関する概説書を、韓国に生まれ日本は新宿あたりでもムダン(巫堂)として活動している李恵玉が編訳したもの。基本的には所謂「降神巫」地帯であるはずのソウル周辺の巫俗が扱われている。その成巫過程、祀る神霊、ひいき客=丹骨(タンゴル)、クッ(ようするに巫儀)等々についてかなり克明かつ具体的な記述が行なわれていて、使われているタームが初学者には難解、というより耳慣れないものばかりかも知れないのだけれど、概説書としての機能を十分に持つ内容と言えるだろう。まあ、恐らく本書を手に取ると誰もが、その内容よりも、李恵玉さんという人物の存在に深く興味をそそられることになるのではないかとも思う次第。ということで。(2003/04/09)