EDITORS AN END HAS A START
英国の新鋭4人組ロック・バンドであるエディターズ(Editors)の2年振り第2作。第1作=The Back Roomがなかなかの作品だったのでこれには飛びつかざるを得なかった次第なのだが、本作はやや方向性が定まっていない感じの第1作を遙かに超える内容を持つものである。サウンド的には非常に分かり易い4ビートのストレートなロックを主体としていて、そういう基本的なスタイルにこのバンドの個性である透明感のあるギターの音色やくぐもった感じだけれど力強いヴォーカルの声質が見事にはまる。時折聞こえてくるピアノの音もとても印象的。基本的にはJoy DivisionやCOLDPLAYという偉大な先輩の模倣から始まったと考えて良いだろうこのバンドだけれど、どうやら1stリリース後のある時期に自分たちの進むべき方向性を見出してしまったようで、今作はそういう独自路線が明瞭に見て取れる傑作である。特に2曲目のタイトル・チューン(こういうギターの使い方には弱いのだ…)、COLDPLAYっぽい雰囲気の4曲目"Bones"、これまたギターがむせび泣く第6曲"The Racing Rats"辺りが素晴らしい。以上。(2007/08/25)