日本宗教学会第62回学術大会報告、@天理大学、2003/09/05

宗教講の解体と変容
                ―三山講と山の神講を中心に―

本報告は、東洋大学社会学部・西山茂教授主導で行なわれてきた宮城県仙台市泉区根白石地区における宗教構造の変化等に関する調査・研究をまとめることを主旨としたテーマセッション「伝統的地域社会の宗教変動」の一部として行なわれたものである。三山講、山の神講といった数ある各種宗教講が統廃合、ないしは簡略化されていく中で、例えば安産祈願を目的とする女性による山の神講が比較的長く存続しえている例をその根拠として、特定の機能を持つものが相対的に長く、そして比較的形を崩さずに存続し得るのではないか、という仮説を打ち出した。