日本宗教学会第57回学術大会報告、@龍谷大学深草校舎、1998年9月15日
「巫俗と修験道の間−山形県東村山郡中山町の事例より−」
巫俗と修験道との関わりについては、これまでも様々な形・レヴェルで論じられてきたが、全てが明瞭になったとは言い難い。これを明らかにするには一層の事例報告の蓄積が必要であると考えるが、本報告では近年における両者の関係の一端を示す事例として、山形県村山地方にかつて存在した一山村である旧中山町岩谷地区にある「岩谷十八夜観音」における祭祀形態の変化と、同観音と巫女及び修験者の関与の在り方の変遷を見ることにした。