M. Night Shyamalan監督作品 Signs
インド出身のM. Night Shyamalan監督による、脚本・監督作第3弾。これまでの2作、すなわちThe Sixth Sense および Unbreakable においては、そのとんでもない才能に圧倒されたわけだけれど、今回は正直言って肩すかし。実は毎回自分でもちょい役で出演するという茶目っ気のある同監督、「俺はこんなオバカな映画も創れるんだよ〜ん」という感じで、我々を怖がらせようとしたのかも知れないが、そんなメタな見方をするのは私くらいなのだろうから、意味はない。
この映画、妻を交通事故で失った元牧師、才能のなかった元野球選手の弟、喘息持ちの息子、飲み水にやけに神経質な娘という4人家族が、侵略してきた宇宙人(なの?)と闘う、というお話なのだけれど(一家族に話を絞ったのはちょっと買えるところではあります。)、余りにも作為的なラストに驚かされると同時に、恐らくは誰もが気付くこととして、「なんでこの宇宙人(?)は、耐○服を着て無いの?着てくりゃ勝てるのに…。」という点は、どうしようもない欠陥で、まさか製作スタッフ一同誰もこのことに気付かなかったのか、と少々怖くなったのである。
こんなところでやめよう。ちなみに、本欄に載せるほどの作品でもないと思ったので載せていない Paul Anderson監督作品である Biohazard 辺りの方が、着想・ひねり具合などの点でこの作品を上回っていて、どっちを観るか迷った方はそっちを観た方が良いでしょう、と、ごく簡単に言及しておくことにしよう。以上。(2002/09/29)