Gus van Sant監督作品 Last Days 2006.09(2005)
1994年に自殺を遂げたNirvanaのフロント・マンであったカート・コバーン(Kurt Cobain)をモデルとして、その最期の二日間を淡々とした筆致で描いた作品。監督はコロンバイン高校での事件をこれまた淡々とした語り口で描いた『エレファント』などを撮ったあのガス・ヴァン・サント(Gus van Sant)なのだが、この作品もこの人ならではの何とも切ないというか、ある意味ではとてつもなく美しい作品となっている。
主演のBlake役にはあの傑作にして怪作の『ヘドウィグ・アンド・ザ・アングリィ・インチ』にこれまたロック・スターという設定のトミー・ノウシス(Tommy Gnosis)役で出ていたマイケル・ピット(Michael Pitt)が起用されている辺りがとても面白いところ。PAGODAというバンドを主宰していることから多分吹き替えではないものと思われる彼の歌唱は、これまた何とも切なく、かつ美しい。そんなところで。(2007/02/02)