米澤穂信『インシテミル』

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私設サイトの書籍紹介欄に、米澤穂信によって書かれ、間もなく豪華キャストで作られたその実写映画が封切られる作品、『インシテミル』文庫版を追加しています。

時給112,000円(誤植じゃないです。)の「人文科学的実験アルバイト」に集められた12人が登場人物。集められた場所は「暗鬼館」という禍々しい名前を持つ館。そしてその実験内容とは、より高い報酬を得るために人と人が血で血を洗う殺人+謎解きゲームだった、というお話です。

『そして誰もいなくなった』の焼き直しなのは確かなのですが、ミステリというものをどう考えるか、というこの著者独特な洞察が含まれていて、そこが面白いと思いました。この著者による現時点での代表作なのは間違いないでしょう。個人的には、例えば『さよなら妖精』みたいにストレートなものも好きなのですけれど。

と、云う事で。