南フランスへの道:第11回。

国内シリーズはこれで終わりになりますね。いやー、もう1週間で出発なんですね。早いものだ。そして恐ろしいものだ。

そんな第11回は、鈴鹿市内で行なわれておりました、合宿と試演会の模様などについて、ざっと振り返ることに致しましょう。

7月14日:
今回の練習会場は3日間とも白子公民館となりました。11時半頃に着いてみますと翌日に行なわれる試演会の会場設営が終わっておりまして、どうやら近所の皆さんがやって下さったらしい。ありがたいというか何というか。

さてさて、この日のスタートはこれまた大変ありがたい相加先生によるフランス語レクチャ。折しもこの日はフランスの革命記念日でしたが、それは兎も角、このレクチャ、非常に分かりやすいと言いますか、圧倒的に信頼できると言いますか。段々発音が整っていく様がありありと見える有意義な練習でした。

ただ、合宿が終わってからの実感を述べますと、こういう企画をやっても正しい発音に全く近づけない団員が多々いることが非常に心苦しいのですが、ホントに何とかならないんですかね。ちょっと複雑な思いでおります。というか、みんな前置詞とか定冠詞とか代名詞とかちゃんと区別出来てんのかな?複数形と単数形の違いとか。

こんな感じで書いていくと膨大な量になるので以下適宜端折ります(笑)。

その後は翌日の、そしてフランスでの演奏順の練習となりました。練習部屋が翌日の試演会場、な訳ですが、ここがとてつもなくデッド。前回のブルガリア、前々回のトゥールなどの場合は、現地会場がとてつもなくデッドな可能性を想定してわざとデッドな練習場を使ったりしましたが、今回は概ね教会なんですよね。こういう苦しみ方はちょっとキツイぞ、と思いました。

夜の部までで概ね19:30までの練習でしたが、全部はこなせず、翌日に残りをすることになりました。宿泊するメンバは鈴鹿青少年センターに移動です。混んでますね。さすがに3連休、という感じです。

15日:とっとと起きて7:15には朝食。再び白子公民館に集合です。練習は9時から。昨日の続きと、午後の段取りなどを行ないました。今回、試演会ですのでゲネプロやリハーサルのようなものはありません。そのため、1ステージ目や2ステージ目の通し、というのは試演会が最初だったわけです。

お昼ぐらいから各自食事をとりつつ試演会への集中を。開演14:30ですが、結構早くからお客さんがいらしてました。ありがたいことですね。ちなみに、公民館の1階にはESTの海外遠征時などにとった写真を展示しておりまして、これは新聞にも記事として掲載されておりました。

さてさて、試演会は定刻にスタート。まずは小アンサンブルによる"Bonjour mon coeur"です。我々は会場の外で待機。既に暑い(笑)。そして中へ。うお、暑い、これ、しゃれにならないぞ、と思いつつパレストリーナを暑さをこらえつつ歌います。

前半は暑さとの闘いでしたね。私自身は比較的集中できてましたが、さすがに長丁場なステージです(トータル30分以上)。終わりに近い"Ave Maris Stella"は青息吐息、「地上の平和」は息絶え絶え、という感じでした。マジ辛かった。なお、真ん中へんの"Psalm117"では致命的なミスをやらかしました。ご寛恕下さい。

気を取り直して後半へ。でも、休憩はわずかです。

ちょっとだけエアコンを強めたようで暑さは若干和らいでました。しかし、きつさから言えば後半の方がキツイのです。こちら、アンコールまで入れると50分位あるんですよね。そして、中程に「原体剣舞連」という難曲が鎮座しています。

その「原体」、ちょっとテンポが速かったですね。もう少し落ち着いたテンポじゃないと、次のことを考えながら歌えなくなってしまうんですよね。それを言い出すとどの曲もなんですけど、これは特にそう。暑さと疲労の中で歌うにはかなり辛い曲だな、と改めて実感しました。

まとめに入っちゃいますが、暑さのせいもあったのかも知れないけれど、ちょっと興奮した感じの演奏に終始していたように思いました。特に、テンポの速い曲に顕著ですね。どんな曲でもそうなんですが、どこか醒めた目で見ている自分、みたいなものを傍らに置く感じで歌わないと、伝えたいことが殆ど伝わらない演奏になっちゃう気がします。

そうですねー、ここから先で音楽的に詰められる時間というのは非常に限られているわけで、そうなるとそういうコントロールみたいなことが、今回のツアーを成功に導く大きな要素になってくるような気も致します。

終演後は小休止の後、反省やパート練習などを。旧団員、あるいは休団員の貴重なコメントとアドヴァイスもとてもありがたかったですね。心に刻みたいと思います。

その後も色々ありまして、練習終了はなんだかんだ言って20時過ぎ。クタクタになって再び鈴鹿青少年センターへと向かいました。

7月16日:
合宿最終日です。夜は結構遅くまで向井先生部屋で反省会みたいなことをやってたんですが、要するにまだまだやること多いな-、ということになります。さて、この日も朝は7:15から朝食で、練習は9時開始。11:30には旅行会社が来て説明会を始めますので、2時間強。向井先生の手で「ふるさと」、そしてパレストリーナとフォーレをテンポや歌い方を変えたりして練習後、男声練、そして再び向井先生による"Come away"と「地上の平和」の練習で締めくくられました。

合宿終了後には公民館の近くで食事をとりまして、その後津駅前で行なわれておりましたESTアンサンブルトレーナ長島あかね先生が主宰する音楽発表会へと。あかね先生の4歳になったばかりのご子息や、ESTのメンバや元メンバも出演してまして、非常に愉しかったです。真ん中にお楽しみコーナというのがありまして、ちらっと参加しました。人前でピアノ弾いたの久々でしたね(笑)。

と、云う事で。