公開講座:J.S.バッハ

本日は蒸し暑い中を鈴鹿短期大学の公開講座に出向いてきました。話し手はあの私の愛読書である『マタイ受難曲』(東京書籍、1994)を書いたあの礒山雅(いそやま・ただし)氏です。折角ご近所まで来て下さるのですから、これは聴きに行く他はありません。

「いま、バッハが面白い!」と題された今回のお話は、J.S.バッハの創り出した音楽が何故今日においても聴かれ、また演奏され続けるのか、ということを、その1.そのリズムから発せられる生命力、その2.質の高い視覚媒体=映像作品が数多く作られてきたこと(ちなみにこれはバッハ本人とは関係ないのですけれど。)、その3.その音楽の持つ幾何学性あるいはディジタル性、その4.神や超越への志向性、という4点から説明しよう、というものでした。

その1のところに時間を掛けすぎていたために最も大事なその4のところがかなり早足になっていたのが残念だったのですが、その1もまた、とても重要なことであるのも事実ですね。確かに、バッハの残した作品の多くが、実は端的に「舞曲」であるわけで、これはバッハの音楽を演奏するものが常に意識するべき事柄であると思います。まあ、要するにバッハは小難しい顔で、ではなくむしろノリノリ気味に演奏する方が良い、ということですね。そこまで行くのが大変なんですけれど…。

約2時間にわたる、貴重な音源やら映像やらを話の間に挟んでの楽しいレクチャで、とても勉強になった次第です。私がやっていくこれからの音楽活動に資すること大、な筈の公開講座でした。

と、云う事で。