ブルガリアへの道:第6回 合宿@津市野外活動センタ

2月27日から28日にかけて津市内でヴォーカル・アンサンブル≪EST≫の合宿が行なわれました。私にとっては、合宿も普通の練習もあんまり変わらないんですが、津市野外活動センタという簡易で安価な宿泊施設に泊まれましたので、宿泊費はかなり安く済みました。

今回の目的は、5月のブルガリア遠征までに歌う曲のうち、今年に入ってから余り触れていないものの全てをさらう、ということです。そんなわけで、初めて、あるいは久々に取り組んだ曲について若干のコメントなどを。

Dobiri Hristov : Tebe Poem 私が紹介したブルガリアの作曲家による宗教曲です。紹介した本人も実は良く分かっていない発音指導などをしつつ合唱練習へ。うーん、スラヴですね。重く、厳かに、というのが正しい歌い方だと思っていますが、例えばロシア人みたいな声ってどうやったら出るんでしょうね。

北川昇 : 『かなうた第1集』から「て」 ベース担当なんですがバランス見つつバリトン歌ってました。まあ、それほど変わりはないですね。歌ってる方も、多分お客さんの方も結構盛り上がる曲でして、アンコールピースなどとして何度も歌うことになりそうです。ステージで初めて歌うのは5月2日の津市主催コンサートになる模様。

F.Poulenc : O magnum mysterium 久々でしたが、覚えていましたね。これも上のコンサートで演奏予定です。

鈴木輝昭 : 『詞華抄』II これも久々。さすがに超難曲なもので、合宿前にかなり時間をかけて譜読みし直しました。皆さん昨秋の全日本で歌ってますので、練習もスムースに進んだように思います。これはグランプリで演奏する中でもかなり重要な曲なので、更に磨いていかなければなりません。

Guido López-Gavilán :¡Qué rico é! 懐かしいと言いますか。マンボです。身体が覚えてますね。でも、これもかなり厳しい音程、リズムを持ってますので、しっかりと譜読みし直して臨みました。これもまた、グランプリでの核とも言える曲だと思っています。

間宮芳生 : コンポジション10番『オンゴー・オーニ』II ESTが現在取り組んでいる中でも唯一ピアノ付きの曲です。これも私が出ていない全日本で歌われた曲。振り付けが加わったので、それを教えて貰ったりという流れになりました。音程やダイナミクスをもっと厳密に決めたいですね。

他にも色々練習しましたが割愛します。

さてさて、実は私が思うところこの合宿の目玉となっているのは毎年恒例の団内アンサンブルコンテスト、なのでして、これについて以下にちょっと書いておきます。このコンテスト、要するに合宿には50名弱の参加ですので、これを5組に分けて少人数アンサンブルを組み、合宿の時間の中で数時間練習し、二日目の終わりにみんなの前で演奏を披露して採点する、という趣向です。

9名からなる私のチームが演奏したのは課題曲のC.Gesualdo作"Dolcissima mia vita"、自由曲としてJosef Gabriel Rheinberger作"Abendlied"および鈴木輝昭作『リリケアモローゼ』からIという計3曲。どの曲も大変難しい、です。

実は、この企画って、自分たちで主体的に音楽を創ることがいかに大変で、かつまた愉しいかを実感できる大変素晴らしいものだと思っているのですが、短時間とは言え本当に充実していました。ここはこうしましょう、ここはこうした方が良い、ここを詰めないと、みたいな感じで、実に建設的な意見がバシバシと交わされまして、次第に音楽も整っていきました。結果としてなかなか良い演奏が出来たようで、音楽監督からも高い評価をして頂きました。

この団内アンコン、私が参加するのは3回目ですけれど、今回はどのチームも本当に良くまとまっていたな、と思います。個々人のアンサンブル力が非常に高いところに来ているんだな、ということを肌で感じることが出来た次第です。勿論まだまだ課題は多々ありますけれど。

最後になりますが、先週来私としては珍しく風邪をひいていて、治りきっていない状態での参加で、かなり辛かったのですが、大変充実した週末であったと思います。皆様ご苦労様でした。

と、云う事で。