宇都宮大学混声合唱団第45回定演、と。

去る1月7日(土)、宇都宮の栃木県総合文化センターで行なわれておりました、宇都宮大学混声合唱団第45回定演を観て参りました。以下、簡単にご報告などを。

宇都宮寒いですね。お昼に、というか遅いお昼に餃子などを食べ、二荒山神社にお参りしてから会場入りしました。

第1ステージはK.ニステットの『ミサ・ブレヴィス』より。ご存じの通り、かなり難しい曲です。合唱団のパフォーマンス的に、ちょっと厳しいかな、と思いました。もう少し声があれば、音程の悪さもカヴァ出来たかも知れません。現状そこが一番の課題でしょうか。

第2ステージも大変な曲。寺嶋陸也による『アポリネールの三つのシャンソン』。指揮は学生指揮者のK君でした。そうですねぇ。ニステットもそうなのですが、これなどは更に、もう少し様々な意味合いで「大人びて」から歌うべき曲なのでしょう。やっぱり表現がちょっと薄い。まあ、学生には背伸びさせる、という方向性は良く分かります。確かに、どこの大学合唱団も、明らかに大変と思える曲に挑んでます。まあ、それを言ったら高校生も、ですが。でも、敢えて挑むからにはもう少し何とかならなかったかな、とは思いました。言葉の捉え方、フレーズの作り方など、基本的なことからしっかりと、一つ一つ学んでいって欲しいと思います。

第3ステージは1/5に物故された林光作曲の合唱劇『なめとこ山の熊』。楽団として、フルート、パーカッション、ヴィオラ、ファゴットが入ります。これまたかなり難しい曲です。音楽的にはもう一歩の踏み込みが欲しかったですが、それでも舞台作品としての仕上がりについてはまずまずだと思いました。

原作は宮澤賢治。彼らしくとても仏教的な、まあ法華思想なんですけど、その辺が良く出ているお話だと思うのですが、何とも切ないですね。切ないだけではなくて、今日的な課題であるエコロジーにも繋がっています。そういう原作を元に、今となっては最早晩年に至っていた林光が(2010年初演です。)、精魂込めて作ったことが良く分かった次第。色々な意味で非常に重要な作品だと思います。

次にこの人たちの演奏を聴くのはいつになるのかな、と。謎ですね。マリスステラには近所ですけど行けません。となると一体?それは兎も角、日々の努力を怠らず、これからも精進して欲しいと思います。がんばって下さい。

と、云う事で。