冲方丁『骨灰(こっぱい)』

私設サイト書籍紹介欄に、冲方丁(うぶかた・とう)によるホラー長編『骨灰(こっぱい)』文庫版を追加しています。

第169回直木賞候補作となります。この回、ライヴァルが強すぎたかも知れないですね。渋谷の再開発やそれに伴うホームレスの排除みたいな話を織り交ぜつつ、おっかないお話を見事に構築しています。

怨念みたいなものは確かにあるわけでして(物理的な実体というよりは感情や意志として、言ってしまえば情報として、とかそういう話ですが。)、爆発するときには爆発します。それを和らげる仕組みも人類は発達させてきたわけですが、そういったことを今日的な視点でうまく書いていると思います。

と、云う事で。