タケマイリ論文の準備作業開始、と。

本日は研究の一環で山登りなどを。伊勢市にある朝熊山という山です。アサマヤマと読みます。民俗学をかじっている人の間ではかなり有名です。標高は555メートルとそんなに高くはありません。近鉄の朝熊駅から大体1時間半ほどで頂上に着きます。初心者・高齢者の登山にはちょうど良い山です。

さてさて、この山は古くから霊山として知られておりまして、頂上には金剛證寺という極めて大きなお寺があります。まあ、そんなわけで前々から登ってみたかったのですよ。来週の水木金に大きな行事=開山忌があるのでとても行きたいのですけれど、一応会社員なのでそうもいかず、致し方なく本日登ることにしました。実はそういう人が多いみたいで、参詣者はかなり多かったですね。

今抱えている最大のテーマが、霊山信仰なわけでありまして、その一環でこの山でほぼ毎日行なわれているタケマイリという習俗について調べ始めてます。要するに、伊勢・志摩・鳥羽辺りでは、人が亡くなって葬儀が終わると、あるインフォーマント曰く「その足でこの山に来て塔婆(トウバ)を立てる」わけです。大体これ位の範囲ですと1日に1人は亡くなりますから(正確な数字を知りたいですね。)、「ほぼ毎日」、となるわけですね。そして、上述の開山忌の時にこれをお参りする、というのもこの習俗の一要素となっていて、それで今週末から来週末くらいはかなりの賑わいになるわけです。

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付け加えますと、上述の塔婆の多くが実はとんでもない大きさのもので、最大で26尺=約8mあります。写真をたくさん撮ってきたので、いずれ私設サイトのギャラリに載せます。ここには1枚だけ載せておきます。

最後になりますが、お願いなどを。結構忙しい身なので、例えば上のように大事な行事を学生時代とは違って手軽に見ることも出来ず、実のところ調査活動においてはかなりの苦戦を強いられています。更に言いますと、時間的な制約も大きいのでより効率的な聴き取り調査をのぞんでいたりもするわけです。そういうわけで、タケマイリやその周辺の習俗等々に関する情報を提供してくれる方を探しております。何卒よろしくお願い申し上げます。

そんなところで。