白山人類学研究会へ、と。(2009/06/15)

昨日になりますが、フランス土産を手に白山人類学研究会へと出向いてきました。インドネシアのとあるイスラム系私立大学の設立から拡大期について叙述した「民族誌」のような感じのお話でした。カンパニー・エスノグラフィーというのもありますので、こういうのもありではないかと思います。

取り敢えず、知らない世界の知らない話が聞けたのはとても良かったですね。所謂イスラム国家におけるイスラム系大学のお話なわけですけれど、その複雑極まりない政治史とも相俟って、国家と宗教、国歌と教育、教育と宗教、といった大きな話に繋がる貴重なデータが提示された、ということになります。今後ともデータの積み上げに邁進していただきたいと思います。

気になるところもあり、ちょっとコメントしたのですけれど、要するに全体としてはやや「木を見て森を見ず」、という部分があるように思いました。専門家同士の話ならディテイルだけでも良いのでしょうけれど、専門の違うメンバも集まる会合ですので、少々大局的な話に繋げても良いのではないかと思うのですよ。その方が理解が得られやすいでしょうし、議論を深められたはずです。あくまでも学問なので、一般論になってはいけないんですけどね。その辺の塩梅が誠に難しいのですが。

と、云う事で。