ヴェルディ・レクイエム終了。

昨日になりますが、二日目の公演が行なわれました。これにて、2ヶ月半ほどにわたる一連のヴェルディ・レクイエム・プロジェクトが終了しました。

実のところ、さほど好きな曲というわけでもなかったのですね。基本バロック好きですから。それでも、超有名だし、一生に一度は歌わないといけない曲の一つかな、良い機会だな、なんていう程度の結構消極的な参加の仕方だったのですが、まあ、かなり面白かったです。改めて、ヴェルディという作曲家の偉大さを体感できました。色々な意味で、深い曲だと思います。

さてさて、数々の名演以外にも、怪演、謎演、迷演、珍演等々がなされてきたのではないかと思うこの曲、確かに音はとりやすいしラテン語詞なのでさほど発音や暗譜にさほど苦しむことはないのですけれど、シンプルなだけに表現は本当に難しい。

大げさになり過ぎず、さりとて無味乾燥なのはもっとあり得ない、そんなレンジのどの辺を狙うのか、そして狙ったところをきちんと出せる発声法やら何やらをどう培うのか、短期間でそれをどこまで詰められるのか、というのが今回個人的に設定していた課題でした。

そんな課題設定の中、緩急を良いバランスで織り交ぜた、細部まで緻密に計算された演奏、というのはかなりの率で達成出来ていたのではないか、と個人的には思います。本当に良い勉強になりました。参加させていただいたことに本当に感謝しています。ありがとうございました。

ところで、中で歌っていると自分達の演奏というのは聴くことが出来ないのでよりちゃんとした自己評価はCD発売を待つことになりますが、私見では、極めて意図が明確なクリスティアン・アルミンクの指揮のもと、非常に集中度の高い、密度の濃い音楽が形作られていたのではないかと思いました。客席の皆様はどうお感じになられましたでしょうか。感想などお聴かせいただけるとうれしいです。

と、云う事で。