ヴェルディ『レクイエム』再び、と。

昨日(10/13土)になりますが、すみだトリフォニーホールで行なわれておりました新日本フィルの特別演奏会に出演して参りました。曲はG.ヴェルディの『レクイエム』。指揮は上岡敏之さんでした。

先週の合宿から1週間くらいこの曲漬けでしたが、一昨年のC.アルミンク版(こちら、CDが出ています。)とはかなりテイストの違う作りで、お楽しみ頂けたのではないかと思いました。ソリスト陣も実に素晴らしかったですね。残念ながらお客さんの入りはもう一つでございましたが。

基本的に楽譜に書かれてないことはしない、という上岡流の音楽作りというのは、ひたすらロマンティシズムに溢れていると考えられがちなこの曲に、別の光を当てているようにも思われました。そうですね。ヴェルディ、非常に緻密です。そして思いの外端正です。

そんなことを随所で感じつつ歌っていましたが、二重唱、三重唱、四重唱の作り方や、長いフーガの先まで見通した構築ぶりなどなどといった部分に、指揮者として卓越したものを感じてしまいました。次の来日がいつになるか分かりませんが、機会がありましたら是非一度体験してみて下さい。

私自身としては、毎度のことながらタイトなスケジュールを縫っての練習参加、及び本番参加、でした。かなり消耗しましたが、取り敢えず、土曜本番が平日本番よりは遙かに楽なのは間違いのないところです。それでも余裕はないんですけどね。

次回ステージは11/11(日)。三重県文化会館大ホールで行なわれるヴォーカルアンサンブル≪EST≫第20回定演にしてフランス・ツアー報告コンサートとなります。さすがに全ステージ出演というわけにはいきませんが、しっかりと準備して臨みたいと思います。フランスで得たものを皆様にお見せしたい所存です。ご期待下さい。

と、云う事で。