合唱団 響 演奏会2011、と。

昨日(6/22)になりますが、合唱団響の演奏会を聴きに、東京文化会館大ホールまで行って参りました。まあ、しょっちゅう行ってるんで行って参ると言うほどのことではございませんけれど。ちなみに、合唱団響は栗友会の合唱団響(Kyo)です。指揮は当然栗山文昭先生。

指定席だと言うことに気づかずにチケットを買ってしまい、凄く前の方で「うへっ」と思ったんですが、あのホールだとどこで聞いても同じかも知れません。ホントに響かないし。今となっては懐かしい2007年の全国大会の時は死ぬかと思いましたよ。確か36人だったのかな?一般Bですけど。

ステージは4つ。最初はF.メンデルスゾーンのモテットを4曲。明瞭な発音、抑制あるダイナミクス、心地よいテンポ感等々、堂々として、深みと暖かみを兼ね備えた名演だったと思います。

第2ステージは佐藤聰明(そうめい)作曲による委嘱初演『秋の歌』。ゆったり、なんてものではないテンポで歌われる『古今和歌集』からの3首ですが、持続音の積み上げによって各和歌の情景を浮かび上がらせる、ということなのでしょう。難曲だと思います。日頃の研鑽が実った演奏だったように思いました。

これで前半終了。

後半頭の第3ステージは「22世紀につなげたい私が選ぶ邦人合唱作品[混声編]」の5曲。ちなみに、Kuukaiが[男声編]集めてますので皆さん投票しましょう。女性編はどこがやるんだろう(笑)?

5曲中3曲が三善晃で、残りが武満徹と佐藤眞、です。曲名は良いですね(笑)。三善晃の混声曲をやらせたら宇宙一な合唱団であり、しかも指揮が栗山先生でピアノが寺嶋陸也氏です。凄かったです。こんな「生きる」を生で聴けるなんて。超スローテンポで一瞬のけぞりましたが(笑)。「かどで」「地球へのピクニック」も良かったですね。

ああ、2年ほど前にフランスで「かどで」をやった時に、「娘よ」を上声部につられて「さよめよ」と歌ってしまい、トラウマになってまして(まあ、結果1位だったから良いんですけど。)、この曲どっかでリヴェンジしたかったりするんだよね、とかワケの分からないことを記しておきます。

ラストの第4ステージは武満徹『Songs』を寺嶋陸也氏が編曲したもので構成。委嘱初演になりますね。全7曲。著名な、誰でも知っている曲ばかりですが、この度混声合唱版として完成、といったところでしょうか。武満徹の遺志を継承する、素晴らしいアレンジ、そして見事な演奏でした。

アンコールは新実徳英の「あなたはどこに」、そして三善晃編曲による"Over the Rainbow"でした。後者について言っておきますと、私も混ざりました。この曲が始まる前に、客席からゾロゾロ人がステージに上がったのが見えたと思うのですが、要するにコーロ・カロスのメンバ達です。一応、震災で犠牲になった方々の追悼と、一刻も早い復興を祈念して、という趣旨でした。万感の思いを込めて歌いましたよ。

以上です。全体として、非常にこってりと、そしてまた充実感のあるコンサートでした。次回はいつになるんでしょうね。

と、云う事で。