千葉大学合唱団第70回定期演奏会、と。

去る1/14(土)、すみだトリフォニーホールで行なわれておりました、千葉大学合唱団第70回定期演奏会を聞いて参りました。以下、簡単にご報告を。

さすがに冷え込んでましたが、大入りでした。開演は16時。仕込みに時間がかかるせいで土曜日でもこの時間になったものと思われます。

第1ステージはK.ペンデレツキの『ポーランド・レクイエム』から「アニュス・デイ」。著名な作品ですね。そして、非常に難しい。大変ではあったでしょうけれど、実に破綻のない演奏で、非常に良かったと思います。この曲は少々破綻気味でも良い、とかいうのもあるんですが、こういう端正さも貴重かと。磨けばもっと光る原石のような感じの演奏で、ある種頼もしささえ感じました。

第2ステージは学生指揮者M君の指揮による小林秀雄『混声合唱組曲 夢』。この曲、雑誌の付録、なのだそうです。殆ど知られていないらしく、勿論私も知りませんでした(笑)。何とも可愛い曲でして、みんな楽しそう。こういう形で演奏されたことで、新たに脚光を浴びるかも知れません。どうですかね。会場に小林秀雄さんもみえてましたが、感慨深かったんじゃないでしょうか。

第3ステージは、この日のメイン・ディッシュ。昨年私の入っているコーロ・カロスが委嘱初演した、『アシタ ノ キョウカ』再演です。

林光さん追悼、のような形になってしまいましたが、それは置くとしまして。いやー、取り敢えず、良くやったと言いますか、一人一人がキチンと演じる、歌う、動く、といったことをやっていて、本当に良く鍛錬されているな、と思いました。この曲、テクスト自体が基本的にとても難解です。なのですが、兎にも角にも自分達自身で分かるところまでをお客さんに伝える、という姿勢がにじみ出ていましたね。演劇においては、そういうことってとても大事ですよね。

まあ、全体として本当に良い舞台だったわけですが、とりわけカッパ役のTさんには脱帽。凄い才能だと思いました。これからもどんどん伸びていって欲しいものです。

そうですね~、この合唱団、全体として非常に良い流れが出来ているな、と思いました。パートリーダーや学生指揮者のような学生達とは普段から一緒に歌っているわけですが、彼等が引っ張っているんでしょうね。更なる進化を期待します。これからもがんばって下さい。

と、云う事で。