2010年12月アーカイブ

私設サイトの書籍紹介欄に、三津田信三による2番目の長編にして"作家三部作"の一角をなす作品『作者不詳 ミステリ作家の読む本』文庫版を追加しています。

タイトルがやや「謎」なのですが、評論ではなく、長編小説ですので誤解なきよう。でも、ある意味評論的と言いますか、ミステリ論なりホラー論にもなっていますね。2002年という刊行年、あるいはこの作家の第2作目であること、などなどを考えますと、非常に重要な作品だと思いました。

ちなみにこの作品、エンターテインメント小説としても非常に高いクォリティを持っています。その高い質は上下二巻の大容量とも相俟って、大変読み応えのある作品に仕上がっていると思います。是非ご一読、あるいは何度も読み直してみて下さい。そのたびに発見がありそう。

と、云う事で。

私設サイト書籍紹介欄に、首藤瓜於による『脳男』の続編、『指し手の顔 脳男II 上・下』文庫版を追加しています。

面白いですね。非常にクオリティの高いサイコ・サスペンスに仕上がっていると思います。第3弾は相当先になる、のかな?心待ちにしたいお思います。

と、云う事で。

私設サイトの書籍紹介欄に、フィリップ・K・ディックによる1960年発表のSF長編『未来医師』創元SF文庫版を追加しています。

原題はDr. Futurity。数少ない、と言いますか4冊しかなかった未邦訳SF長編のうちの1冊、ということになります。話はタイトルから分かるような時間テーマSFですね。

この本のように、「別に無理に邦訳せんでも良いんでないの。」とか思っちゃうような作品が50年の時を経て邦訳されてしまうところが、この作家の恐ろしいところです。それなりに読みどころのある、でも全然凄いと言うほどのものではない作品だと思いました。

と、云う事で。

何がって、ああ、ここで連載っぽいことをしてきたニュー・ヨークへの道シリーズです。ちまちま打ち込んできましたが、ようやく補筆も終わり、写真まで貼り付けられました。かれこれ25日になっちゃいましたね。

さて、ニュー・ヨーク公演が終わると、次にあるデカイものとしてはコーロ・カロスの2011年公演、というのがあります。これの稽古日誌みたいなものを書いていく可能性がありますのでお楽しみに。このブログじゃなくてカロスの特設ブログになります。ご期待下さい。

と、云う事で。

ny_20101219_01.jpg現地時間の公演あけての12月19日早朝に日本への帰途につきました。写真はニューアーク・リバティ空港の出発ロビーの様子。なにげに大きな空港ですよ。

で、13時間のフライト中はほぼ睡眠。なので余り長くは感じませんでした。年に2回も海外に出ると、何となく慣れてきますね。

それにしても日本は暖かいですね。もうクリスマスなのに、です。今日なんて冬至じゃないか、と。今年は寒さを感じることなく終わるんじゃないか、などと思っています。

さて、取り敢えず、今回の総括などを。

1.まずは、大変な経験をできたことに感謝しないといけないかな、と。これが一番大事。『戦争レクイエム』という、非常に重いテーマを持った大曲を、ニュー・ヨークという街で、しかもカーネギーホールにおいて、更には小澤征爾氏の指揮で演奏出来たこと、こんな機会は2度とないでしょうし、これを超えるかあるいは近い経験もないかも知れない、と思います。関係者の皆様、重ね重ね本当にありがとうございました。

2.ところで、経験の質、についてはどうだったのでしょうか。欲を言えば、小澤先生の体調が万全だったらより完璧だったのではないか、とは思います。あれだけのスケールを持つ方と同じ場所にいることで得られるものの大きさというのは物凄いわけでして、これは本当に肌で感じられました。私自身は、限られた時間の中で、どん欲に何かを吸収しようという意志をもって動いていましたが、それはこれからの音楽活動の中できっと活きるんじゃないか、と思っています。

3.もう少し大局的に見たらどうか、なんですが、例えば上に「年2回の海外」、なんて軽く書いてますが、実のところなかなか大変なのです。結構必死。しばらく休みたい、なんてことも考えてしまうのですが、そうも言っておられず、2月、4月、5月にそれぞれ全くスタイルの異なる、そしてまたかなり大がかりな舞台を控えています。今回のニュー・ヨーク公演は、そんな大きな流れの、第一弾とも言える演奏会であり、ある意味良い景気づけになったんじゃないか、なんてことも思っています。色々なやりくりをしつつ、長丁場を乗り切りたい、所存でおります。

こんなところでしょうか。何はともあれ、今後の演奏活動にご期待下さい。まずは『第九』計3公演です。

と、云う事で。

もう日本に帰ってきていますが、この連載はもう少し続きます。

さてさて、18日はいよいよ演奏会当日です。朝は宿から12AVまで行ったところのカフェにてクロワッサンサンド。この辺り、カーディーラ多し。

ny_20101218_01.jpg13時集合なので、やや時間あり。近いのに行ってなかったリンカーン・センタや、ダコタ・ハウスまで足を運びました。前者はメトロポリタン歌劇場やバレー・シアタ、ホールなどが固まった非常に重要な施設。微妙に値段が高いんですがおみやげも仕入れました。

続くダコタ・ハウスは言わずと知れたジョン・レノンが晩年住んでいたアパートです。右上写真のような古式ゆかしい建築物。1884年築で、『ローズマリーの赤ちゃん』『ヴァニラ・スカイ』といった映画のロケにも使われたこれも重要なスポットですね。反戦思想を強く持つ『戦争レクイエム』を演奏する前に、ここに行ったことには大きな意味がありますが、それは敢えて説明するまでもなくお分かりですね。'imagine all the people...'です。

一旦宿に戻り、カーネギーホールへと。ピエール氏と栗山先生による練習。これが最終調整です。オケとの合わせは無し。でも、基本的に良い感じで仕上がっているんじゃないかと思いました。15時30分で終了。

ny_20101218_02.jpgちょっと時間が空きましたので、カーネギーホールのショップなどで買い物をしつつ、一旦宿へ。近くのDELIで仕入れたパニーニをかじり、カーネギーホールへと向かいます。これが最後の往復になりますね。この辺にカーネギーホールの外観写真を入れておきましょう。

さて本番。大入りです。しかも凄い熱気。まずは前半。2.Dies ireaで一部のアンサンブルが乱れるというアクシデントがありましたけれど、集中力を切らさずに歌いきることができました。お客さんの反応も上々。

そして大事をとっての20分間強の休憩を挟んで後半の3.Offertriumへと。実は、後半頭から歌い出す少年少女合唱の子供達が4階席(5階かも)まで階段を上っていくのを目にしていて、「大丈夫?」と思っていたのですが、不安的中。

ちなみに、そのすぐ後では私もちょっとミスりました。やっぱり、リハ不足、は否めませんでしたね。小澤先生の指揮+サイトウキネンオーケストラの演奏で歌うのは前日のゲネプロを入れて2回目なんですよ。これだけ難しい曲を、この位の合わせで完璧にできてしまうのはきっとプロな方達。下手をするとプロでもキツイかも。どアマチュアの私には到底無理です、と敢えて言っておきます。でも、いつかそういうことがサラッとできるようにはなりたいものではあります。

そんなこともありまして、個人的には反省点も多いのですが、22時くらいには公演終了。スタンディングオベーションの中、こんな経験ができたことの喜びをかみしめておりました。関係者の皆様、本当にありがとうございました。

ny_20101218_03.jpg着替えなどの後、ホールと同じ57STにあるSherry'sという店で打ち上げ。オケの皆様、ソリスト、マエストロなどなど、ほぼ全員が一つの店に集まっていたのではないかと思うのですが、ほとんどの時間地下で飲み食いしてましたので良く分かりません(笑)。ここまで余りできなかった松本の方々との交流ができて良かったと思いました。

なお、栗友会の飲みはこれだけでは終わりませんで、ホテルのロビー、そして部屋での飲み会を経て、寝る間もなくパッキングをして空港へと向かうことになったのでした。

と、云う事で。

以下、17日分です。書いたのは日本に帰ってきてから、ですね。それは兎も角、と。

ny_20101217_01.jpgこの日は12時集合ですので、午前中は散歩。タイムズ・スクエアを抜けて、グランド・セントラルまで足を伸ばしました。ここにあるお目当てのNew York Transit Museum Gallery Annex and Storeというところでメトロ・グッズ数点を入手。さすがに品揃え素晴らしいです。本拠地なので当たり前。定価だし。マグカップなどは土産物屋さんの方が高いですね。写真はグランド・セントラルの正面。後ろに見えるのが余りにも有名なクライスラー・ビルです。

正午過ぎには栗山先生による練習などがあって、15時半には一旦終了。そのまま16時からタダになるらしいMOMAへと。カーネギーホールからは非常に近いんですね。

ny_20101217_02.jpgで、ホントにタダでした。街中なせいもあり、メトロポリタン美術館と比べれば規模はかなり小さいです。展示品は19世紀終盤から今日のものまでと多彩。この街とは切っても切り離せないA.ウォーホルがこの美術館のシンボルというかアイコンな気がしました。

1時間ほどで回りきって、何となく行きつけになったカーネギーホール近くのDELIで一休憩。その後19時からはいよいよ小澤先生指揮でのゲネプロです。そうですねぇ、やっぱり凄いな、と思いました。そしてまた、オケ・ソリストとも実に素晴らしい、です。こりゃ凄い演奏会になりそうだな、と。

ny_20101217_03.jpgゲネプロ終了後、近くのレストラン(STAGE DELI)でチキンのたっぷり入ったスープとシーザー・サラダなどを。アメリカって、あんまり食べ物を期待する場所じゃないと思うのですが、そんなに悪くない、ですね。写真のチキン・スープはNY名物という話もあります。結構手の込んだ感じの、日本ではまず食べられないテイストの食べ物でした。

四日目はそんなところですね。この日はゲネプロが全て、でした。今回、小澤先生との練習はこれしかありませんのでこれでもか、と言うくらい集中しました。

と、云う事で。

以下、16日の話です。ちなみに、書いているのは概ね18日の本番前です。

ny_20101216_01.jpgさてさて、この日はかなりアクティヴに動きました。午前中は地下鉄にてグラウンド・ゼロへと。写真のように現在では単なる工事現場と化してますが、来年ある程度できあがるみたいです。ちょうど10年目ですね。あのテロが2001年のことなので。で、ヴィジター・センタができてまして、ここをちょろっと見物しました。こっちの写真はスペースの都合上割愛します。


ny_20101216_02.jpgその後歩いてウォール街とかその辺を散策しつつバッテリ・パークへと。自由の女神がチラッと見えました。写真の通り。ちなみにこの辺、何だか寒いんですよね。手がかじかみまくり。この公園、真冬だというのにリスが歩き回っていて超可愛い。これの写真もスペースの都合上割愛させて頂きます。割愛しまくりなんですけど、そのうち公式サイトのギャラリに入れますのでお楽しみに。何時になるか分かりませんが(笑)。

この後地下鉄で59STまで戻って、ランチはSUBWAY。ここのシステムは日本とほとんど変わらない。しかし、1footで5$。巨大です。安いです。半分残して後で食べようと思ってたんですが、結局食べられずじまい、でした。

ところで、15日に引き続いて朝から全然練習してないじゃん、とか思われるかも知れませんが、14時から栗山先生による練習、17時からオケ合わせでした。1日4-5時間もやれば充分、というかそれ以上はキツイですよ。異国ですから。週3回公演ということもあり、我々よりも遙かに大変な小澤先生がこの日は極度にお疲れらしく、予定を変更して代役の方が振ってました。これはやむを得ないところですね。

ny_20101216_03.jpg19時半にはオケ合わせが終わり、ちょっと時間が空いたので夜のロックフェラー・センタへと。カーネギーホールからはほど近い市にあります。うーん、摩天楼ですね。上まで昇るエレヴェータが21$。階段使ったらタダ?屋上はとても寒いです。ついでに書いておきますと、1階のクリスマス・ツリーもなんですが、ここの写真は難しかった。三脚要りますね。しょうがないので、一番まともなのを掲げておきます。

その後宿へ戻る途中のファスト・フード店でパスタ2種。これが案外うまかった、です。カルボナーラとクリームソース系のラビオリ。値段はかなり安め。3人で一人7$程度、でした。

と、云う事で。

二日目です。なんとも盛りだくさんな一日ですが、順繰りに。

ny_20101215_01.jpg午前中から午後にかけてはメトロポリタン美術館を見学。チケットの買い方に習熟していない、そしてまたExpressとLocalがあることすら知らなかった地下鉄で右往左往しつつ(125ST駅まで行ってしまいましたが...)、冬のセントラルパークを横切るというコースを通って到着しましたが、この美術館、色々ありますね。14世紀ぐらいから20世紀までの絵画を一通り見ましたが、もの凄いコレクションだと思いました。お腹一杯。MOMAにあるものだと思ってたものも案外こっちにあることを知り、と認識を改めることに(ピカソやマティスなどです。)。写真はある意味全然アメリカっぽくない美術館の表玄関です。


ny_20101215_04.jpg次。ちょっと遅めのランチはカーネギーホール近くのレストランBENASHにて。ピッツァとパスタとスープを頂きましたが、まあ、イタリアンなのかなんなのか良く分からないものでしたね。日本のファミレスをイメージして頂ければ良いかな、と思います。アメリカ的に解釈されたイタリアン、なのでしょう。取り敢えず量はあったな。大体、4人で2皿が基本となります。

夕方17時からこちらでの初練習。ピエール・ヴァレーさんという合唱周りのアシスタント指揮者(で良いのかな?)にあたる方の指導による合唱団のみによる練習でした。場所はカプラン・スペースというリハーサルルームのようなところ。発音、フレージング、各部で醸し出されるべき雰囲気などについて細かい指示が出ました。

ny_20101215_02.jpg19時過ぎにはこれが終了。20時半からロージィ・オグレイディという店でパーティ。名前からして基本的にはアイリッシュ・パブだと思います。このパーティは栗友会のみの企画です。ちょっと高かったんですが(80$)、飲み放題2時間。サラダ+ステーキ+デザートというコース料理でした。ステーキは割と悪くなかったですね。

第2日目はこんな感じでした。割と緩いスケジュール、ですね。

現地時間で昨日になりますが、無事NYに到着しました。現在15日の朝8時前です。

今回利用した空港はニュー・アーク・リバティ国際空港。取り敢えず入国手続きは物凄く面倒でした。「目的は?」「日数は?」「何人?」などと大量の質問を受け、指紋・顔写真までとられたし...。全体として非常に時間かかってましたね。

ny_20101214_02.jpgそのせいもありまして、ホテル(Holiday Inn Hotel New York City-Midtown-57th St.)のチェックインは19時半くらい。ダッシュでカーネギーホールへと向かいます。写真はカーネギーホールのロビーで撮ったものです。ちなみにホールの中は撮影禁止です。14日夜20時からのサイトウキネンオーケストラの公演で、プログラム3曲のうち頭の権代敦彦『デカセクシス 』は聴けず。次のベートーヴェン『ピアノ協奏曲第3番』からの鑑賞となりました。権代とベートーヴェンは小澤さんの代わりに下野竜也が指揮をしていましたが、最後のブラームスでいよいよ小澤さんの登場。

一曲全部を振るのは相当久々、になります。ひょっとして今年初めて?たびたび椅子に座りながらではありましたが、その音楽造形力には凄まじいものがありました。まさに入魂のブラームス『交響曲第1番』。サイトウキネンオーケストラもさすがに卓越した演奏力を持ったオケで、全く隙のない、見事な演奏だったと思います。久々に興奮しました。

ny_20101214_03.jpg終演が22時過ぎでしたので、大変お腹がすきました。で、マックです。写真の通り。アメリカのマックですが、かなり良い感じ。メニュー豊富。安い。案外適量、塩味薄め、ですね。何回行くことになるやら。

取り敢えず、こんな感じで1日目が終わりました。ああ、ついでに書いときますと、NYかなり寒いです。これから来る方はフル装備が良いと思います。

と、云う事で。

本日夕方の便でニュー・ヨークへと向かいます。まだ荷造りしてる(笑)。

ちょうど今BSで小澤征爾さんのちょっと古いドキュメンタリを放送中ですが、向こうでお会いするのが非常に楽しみです。伝説的な演奏会にしたいですね。

以上、バタバタしながらの投稿でした。

と、云う事で。

私設サイトの書籍紹介欄に、桜庭一樹による「GOSICK」シリーズの第4本目となる長編『GOSICK IV ―愚者を代弁せよ―』を追加しています。元々は富士見ミステリー文庫で出ていたものの角川文庫版です。

基本的には錬金術師リヴァイアサンの謎が話の中心になっていますが、ヴィクトリカを巡る物語もこの巻で急速に動き出す感じ。謎解きもモーリス・ルブラン(著者がこの作品で目指しているのはジュール・ヴェルヌとかルブランなんじゃないか、などと思ったりもしますが。)みたいな味わいで非常に楽しめるものとなっています。是非ご一読を。

と、云う事で。

マックハリイの「柄刀一『ゴーレムの檻』」のまねしてかいてみるね

私設サイトの短編が...。と、云う事で。
結構難解なんですよね、云う事で?
結構難解なんですよね、柄刀一(つかとう・はじめ)の檻三月宇佐見の短編が...。と、これ?
結構難解なんですよね、云う事で。

*このエントリは、ブログペットの「大型稀少生物第弐号」が書きました。

いよいよ出発を直前に控え、本日は葛飾区内にて国内最後の練習を。時間は14時から21時くらい。明日も練習はあるのですが、それは『第九』と『ロ短調』となります。もうちょいやっておきたい気もしますが(というかやった方が良いんじゃないかと思ったり。)、スケジュール上やむを得ないのです。

国内最終練習でしたが、仕上がり具合については結構問題あり、だと思いました。初歩的なミスが多すぎる、のですね。もっと高度な音楽を作りたい、と考えているメンバはかなり多いんじゃないかと。私もそうなんですが。個人的にはちょっと不完全燃焼な練習でした。

現地で合唱団のみでの練習にはほとんど時間はとれないと思います。となりますと、もう後は個々人がどこまでやるか、にかかってきてしまいますね。私はいつものように出来ることは全部やりますけれど。ちょっと大げさかも知れませんが、やるからには歴史的な演奏を目指したい、と考えています。

と、云う事で。

昨日になりますが、板倉康明率いる東京シンフォニエッタの第28回定期演奏会を聴きに上野の文化会館小ホールまで出向いてきました。

今回は湯浅譲二特集。こういうことをする、というよりそもそもこういうことが出来ること自体が凄いのですが、中身も凄かったですね。湯浅譲二の各年代に渡る3曲と、彼が影響を受けたエドガー・ヴァレーズを1曲、彼から影響を受けた今井智景(いまい・ちかげ)を1曲という内容です。非常にその意図が明瞭に分かる、これ以上ないだろうというプログラムでした。以下、簡単に感想などを。

1. エドガー・ヴァレーズ オクタンドル(1923)
 基本的には1945年以降に書かれた作品を演奏するのがこのオーケストラの基本ポリシィだと理解していますが、時期的にはややさかのぼった作品。しかしそれも次の曲に行くための必然的な選曲だったわけですね。この曲は7人の木管・金管楽器+コントラバス奏者によって演奏されます。初演時においては、既成の概念を覆すような音構造・リズム構成に人々は驚嘆したのではないかと思いました。

2. 湯浅譲二 7人の奏者のためのプロジェクションズ(1955-1956)
 若き日の作品。1929年生まれですから、20代ですね。全7曲からなりますが、各曲に非常に多様な技法が取り入れられています。変転する音像に圧倒されました。ちなみに、プログラムを見るとプロジェクション・シリーズにおいては、J.P.サルトルの言う「意識の時間化」が図られているのだそうです。現象学的ですね。

3. 今井智景 シモルジェネシス 17人の演奏者のための(2009/2010改訂版)
 去年作られた新しい曲。そして今回はその改訂版です。なので初演ですね。これは本当に面白いと思いました。音による現代舞踏、あるいはモダン・バレーや能を見るような感覚が味わえます。複雑極まりない曲なので演奏することのみならず、聴くことや理解することにも相当な集中力を要しますが、会場は濃密な音楽空間と化していました。これは例えば5も同様です。

休憩を挟んで、と。

4. 湯浅譲二 室内オーケストラのためのプロジェクション(2008/2010改訂版)
 新しい曲です。一昨年東京シンフォニエッタによって委嘱されたもの。しかも今回はその改訂版の初演。一連のプロジェクションものの最新作、ということになるでしょう。これもまた、前述したサルトルのコンセプトを音楽化したもの、ということになります。短い曲ですが、密度は非常に濃く、個人的には本日の演奏会の中では一番明快な曲だと思いました。

5. 湯浅譲二 世阿彌・九位 4チャンネルテープと室内アンサンブルのための(1987-1988)
 本日のメイン・イヴェント、ですね。何せ大がかりです。IRCAM(サントル・ポンピドゥのInstitut de Recherche et Coordination Acoustique/Musique)の委嘱作品で、朗読とシンセサイザによるテープ音源部分はIRCAMが作ったのだそうです。パフォーミング・アーツが隆盛を見せていた80年代をちょっとだけ感じました。ある意味、湯浅譲二の集大成的な曲でして、電子音楽と室内楽、そしてコンピュータによって変声・編集された詩の朗読がミックスされた、空前絶後とも言うべき作品となっています。宇宙的なスケールを持ち、人と自然、あるいは時間と空間の関係についての洞察を含む、哲学的示唆に満ちた、非常に優れた作品であり、かつまた名演奏であると思いました。

以上です。余りにも素晴らしいプログラム、ありがとうございました。次回は7月でこれは「室内オーケストラの領域III」、その次が12月で「一柳慧特集」なのだそうです。いずれも楽しみですね。

と、云う事で。

私設サイトのDVD紹介欄に、リュック・ベッソンによる「アーサーとミニモイ」シリーズの第2弾『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』を追加しています。

結局、3部作になったようですね。第2部は第3部への序章的な作品になっています。『スター・ウォーズ』の5と6の関係みたいなものかな。

なお、3年間に色々あったようで、声優陣が様変わりしています。詳しくは公式やWikipediaなどをご覧ください。

と、云う事で。

私設サイトの書籍紹介欄に、誉田哲也による2005年発表のサスペンス作品『春を嫌いになった理由』文庫版を追加しています。

タイトルが素晴らしいのですが、中身も非常に良いです。この才能溢れるエンターテインメント作家、スタート地点はホラーな訳ですけれど、そこから警察小説等々へとシフトするその中間点のような作品で、ある意味ターニング・ポイント的作品と言えるのではないでしょうか。

そういう意味でも重要な作品ですが、それだけではなく、物語自体も非常に面白いです。スピード感溢れる文体、主要登場人物達の見事な造形などを、お手軽な文庫版で是非多くの方に堪能して欲しい、と思います。

と、云う事で。

私設サイトの書籍紹介欄に、アメリカのSF作家ナンシー・クレスによるここ20年ほどの作品を集めた短編集『アードマン連結体』を追加しています。

全8編。特にP.K.ディック・テイストが味わえる表題作が非常に面白かったです。非常に多様な作品が集められていまして、その辺りにこの作家の懐の深さをうかがい知ることが出来ると思います。

と、云う事で。

きょうはマックハリイで共通ー!
だけど、きょう大型稀少生物第弐号は固有名詞っぽい撮影♪

*このエントリは、ブログペットの「大型稀少生物第弐号」が書きました。

まだ5回目ですね。実はあんまり書くこと無いのです。やっぱり、ブルガリアの時と違って関連する行事が無いからでしょうね。

取り敢えず、この二日間というのは、出発まで10日を、本番まで2週間を切った週末でした。そんな切羽詰まった状況ですが、栗友会は抱えている行事多数。昨日(12/4)は団員の結婚式で歌うことになり午前中は大宮。すぐに葛飾区内まで移動して21時近くまで来年2月に演奏する『ミサ曲ロ短調』の練習。

そして今日(12/5)の朝はちょっと一息。でも、実のところ来年4月のコーロ・カロス公演広報用ブログなどを組んでました。全然休めてないな、と。午後はまた葛飾区内に出向いて今月の22日から始まる『第九』計三回公演用の練習を3時間ほど。これ、使用楽譜がベーレンライタ版になったのですが、そんな関係で個人的には戸惑うこともしばしば。楽譜が異様に新鮮に見えました。

夜になってようやく肝心要の『戦争レクイエム』の練習です。残り時間が少ない中、栗山先生自らによる懇切丁寧極まりない指導となりました。そうですねぇ、出来ることは全部やりたいですよね。細かく見て下さってありがとうございました。出席率が低いのが非常に残念でしたが...。

今週もまた、前週とほぼ同じく、『戦争レクイエム』練習に加え非常に重要なカロスの練習、そして『第九』や『ロ短調』の練習などがありますが、私自身の中での優先順位は決まってます。

やっぱり、一番大事なのは荷造りですよ。次が体調管理。当たり前じゃないですか(笑)。

と、云う事で。

本日のお昼前、大宮公園にほど近い結婚式場のチャペルにて、2曲ほど披露して参りました。まず1曲目は男声合唱曲。谷川雁詩・新実徳英曲の「壁きえた」。2曲目は混声合唱曲。栗山文昭曲・青島広志編曲の「しあわせよカタツムリにのって」。指揮は栗山文昭先生でした。

要するに、私の所属する合唱団員の結婚式です。披露宴へのつなぎ、のようなタイミングでした。ほとんど練習してませんでしたので、出来具合はどうだったのかな、と思いますが、まあ、良くある式場バイトよりは上手かったんじゃないかな、などと思ったりも(笑)。何せこちとら普段から合唱してますので。

どうぞ、末永くお幸せに。

と、云う事で。

私設サイトの書籍紹介欄に、山本弘による画期的怪獣小説『MM9』文庫版を追加しています。

怪獣が自然災害のように起こり、そのようなものとして扱われている世界での、気象庁特異生物対策部=「気特隊」精鋭の活躍を描きます。全然それだけじゃないですけど。TVドラマにもなってますので、是非チェックしてみて下さい。総監督・樋口真嗣、脚本・伊藤和典という陣容に感動を覚えました。

と、云う事で。