音楽の最近のブログ記事

南フランスでのコンサート・ツアーに向けての準備を綴るこの連載も9回目となります。今回はあっさりと。何しろ、もうツアーの直前過ぎでして、忙しくかつ慌ただしくて、こういう時間が取れなくなってきているわけです。

と思ってたんですが、それなりに長くなりました。

さて、7月1日(日)の練習はほぼ前の週と同じ時間配分。私の到着は前週よりちょっと早めで12時位。例によってぎゅーとらで買った弁当を食べつつ、小アンサンブルの練習に口を挟みます。さりげなく口笛での参入も怠りません。ちなみに半音下げてくれんかな、これ。最高音でないんですけど。

男声練は今週はあかね先生。もっと歌って良いよ~、ということをいつも言われておりますが、確かにそんなに抑えなくて良いですよね。良い声出し続けてないと、音楽にならないわけで。うるさくなったら抑えるように向井先生が指示すればよいわけだし。そんなことを注意しつつ全体練習へと。

今週は第2部の曲と「地上の平和」はもう楽譜見ない、が前提でしたが、これは何とかこなしました。各曲で1カ所ずつ大きなミスやりましたけどね。修正修正。

そうですねー、それらの楽曲群、暗譜したとは言え、なかなかぎこちないところも多々ありまして、その辺は来週、再来週で可能な限り解消予定です。ここまできますと、どこまでいけるか、ですね。

全体としては第1部の曲が多い練習でした。フォーレ以外全部やりましたね。1部の曲の多くはまだ譜面見てますが、段々離していこうと思ってます。

団全体としては、うまくいっている曲とそうでない曲の差が激しいかな。ここまで来ますと大事なのは集中力で(アンサンブルの基本ですね。)、どうもそれがゆるむ曲があるような気がしています。キチンとハモる、キチンとユニゾンする、みたいなことが更に上手くできると良いかな~。長い時間の練習でそれを持続するのは大変ですけどね。まあ、修練あるのみです。

と、云う事で。

今回は6月24日(日)の練習についての報告です。といいますか、ツアーに向けての全体的な進捗と今後の計画というか覚悟の程についても語っておきます。

さてさて、まずは概況を。13時から公式練習開始となりましたが、男声は向井先生自身が指導。「地上の平和」「原体剣舞連」を兎に角整理、という練習でした。

その後は5時間以上にわたるアンサンブル練習。やっぱりディクションが大変な2曲=「ラシーヌ賛歌」(ホントはラスィーヌだけど)、「地上の平和」から始まり、その後女声は浴衣に着替えて後半ステージへと。

まあ、浴衣で後半の結構な長丁場をどう乗り切るか、というのも含めた練習だったわけです。7月終わりだから、きっと相当暑いですよね~。教会だからエアコンないだろうしな~。てか、考えてみたらエアコンつけて練習しちゃダメじゃん(笑)。

で、後半とアンコール曲を網羅して練習が終わりました。お腹一杯、という感じでした。実際には後半腹ぺこでしたが(笑)。

練習自体はそんな流れ、でした。

ところで、この日の練習を入れて、7/15の試演会、あるいはツアーに向けての通常練習は3回しかありませんでしたので、ややスクランブルな感じが漂い始めています。

思えば、ESTの海外コンクールや定演というのは、基本的に既にどこかで演奏した曲、というよりは結構歌い込んでいる曲を扱ってきたわけでして、今回はその点でかなり厳しい。まだのせたことのない曲が結構ありますし、新しいメンバが非常に多いのでそういうメンバにとっては当然初めて歌う曲ばかり。

そうなんですよね。私が在籍してた頃は、定演や海外コンクールの一ヶ月前くらいになると、大部分が譜面を外して歌うようになっている、というような感じでした。今回も一応それを目指して練習計画が立っていたわけですが、やはりスケジュール的にキツイものがあり、多くのメンバがまだ譜面を離しにくい、という状況があります。その実私もなのですが。

で、ローテーション的には、残り2回の練習で全プログラムの半分ずつをこなすことになると思うので、要するに残り2回がそれぞれの曲について、試演会前の最後の練習、になるわけです。

ここまでくると、練習の中でも本番さながらな演奏をしていかないといけません。となると、もう基本的には譜面は見られない、んですよね。ESTの「本番仕様」、ってのは要するにそういうことですから。

そんなわけで、一応覚悟を書いておくと、来週までに後半プログラムと「地上の平和」については譜面無しで歌えるようにしていきます。そして、試演会には全て暗譜で臨むつもりで他の曲もとっとと覚えます。

あー、凄いこと書いてるな(笑)。まあ、言うは易く行うは難し、ですから(笑)。

以上、練習報告と覚悟をざっと書き綴りました。

と、云う事で。

去る6月19日(火)、台風接近による交通麻痺が懸念される中、初台の東京オペラシティ・コンサートホール:タケミツメモリアルで行なわれておりました、スウェーデン放送合唱団の公演を聴いて参りました。

台風はまあ仕方ないんですが、19時開演なので頭の方は聴けません。勿体なかったんですが、やむを得ません。

そんなわけで、前半の終わり2曲を聴いて、休憩入りです。スウェーデンのH.アルヴェーン「そして乙女は輪になって踊る」、同じくスウェーデンのJ.サンドストレムの「山嵐の夜」の2曲。前者はいかにもな感じの可愛い民謡調の楽曲。そして後者はサーミ語によるヨーイクを基調とした曲。まさに嵐の夜でしたが。聴けなかった曲の中にフィンランドの作曲家J.マントュヤルヴィの『天体の組曲』というのが入ってたんですが、この人もヨーイクを大々的に扱ってますね。日本だと間宮芳生。そうですね。このサンドストレムの曲、凄く間宮っぽかったです。

休憩を挟んで後半はメイン・ディッシュな感じのS.ラフマニノフ『晩祷』から前半の9曲を。

何だか凄まじい演奏でした。鳥肌もの、と言いますか。重厚かつ、壮麗。合唱団は33人(8、8、8、9)という布陣でしたが、いやー、あのそれなりに広い会場が鳴り響く感じ。さりとて、ppも極めて美しい。極めつけは低音部を歌う方々で、下の方のBを余裕で響かせてる感じでした。素晴らしいです。

ロシア革命以来長きにわたって封印されていたこの曲、再度日の目を見てから40年ほどが経過しておりますが、いよいよ輝きを増してきているといいますか。教会スラブ語で歌われるロマン派宗教曲の中でも傑出した曲の一つだと思います。歌ってみたいけれど、長3度は上げないと無理でしょう(笑)。

アンコールはホールに合わせて、ということもあるのでしょう武満の「さくら」その他。美しかったですね。来月フランスでJ.ラスィーヌの詩によるG.フォーレの曲をやるわけですが、果たして我々はどこまで作品の真髄に迫れるんだろう、などと思ってしまいます。彼等がそうであるように、兎に角真摯に取り組むの他はありません。

最後になりますが、合唱みたいなことをやっていると、やっぱりドイツを含む北欧的な音というのは本当に魅力的に感じられてしまうんですが、一体どうやったら出せるのかな、ということを常々考えてしまいます。どうやったら出るんでしょうね(笑)。これまた日々精進するしかないかな、と。

そんなことを考えながら、吹きすさぶ風の中帰途についたのでした。

と、云う事で。

いよいよ佳境に入って参りました、南フランスへの道第7回です。今回は6/17(日)に行なわれた三重県合唱祭と、その前後の練習について簡単にまとめておきます。

さてさて、ESTのメンバは前日から練習に入っておりましたが、私はイクトゥス様の演奏会を聴きに行くという義務がございますので、お休み。17日のお昼前からの練習参加となりました。何せイクトゥス様とは来年ジョイントですからね。私はどう関われるか謎ですが。

それは兎も角、17日は朝6時半くらいに海浜幕張駅を出まして、一路名古屋。ご飯を食べる間もなく津新町へと赴きます。まあ、慣れっこですが。

向井先生は合唱祭で他の団体も振りますので、練習は色々なパターンで。パート練習から始まって、クヴェルノの"Ave Maris Stella"を団内指揮者が指導し、それから音楽監督による練習で、「地上の平和」、そしてこの日歌うことになる松下耕「さくら」とJ.Vajda"Psalm117"を割と念入りにやりました。前の日から結構時間をかけて取り組んだようで、「地上の平和」がとても良くなってましたね。厳しい音がかなりの率で決まり始めたように思います。

なんだかんだ練習は長引きまして、16:00過ぎに三重県文化会館に集合という話でしたが練習会場を出たのは15分くらい前でしたかね。ギリギリ過ぎ(笑)。車以外での移動はほぼ無理ですので分車して移動です。

到着後は他団体の演奏をロビーで少々聴きつつ、その後は良く響くリハーサル室でリハーサル。そして本番。適度な緊張感をもって歌い終えられた、と思いました。現段階だとこれ以上は無理だな、という感じでしたね。

続く全体合唱は信長版「見上げてごらん夜の星を」。うろ覚えでしたので、周りの皆様の楽譜をチラ見しようかと思ったんですが、よく見えませんでした(笑)。どうせならちゃんと練習したかったな~。

その後は17時半くらいからリハ室で2時間弱練習。松下耕「田植歌」、V.ミシュキニシュの2曲、G.オルバーン"Come Away"そして鈴木輝昭「原体剣舞連」というラインナップ。

物凄く響く部屋なので、多声部が良く聞こえましたね。ちょっと楽しちゃえるくらいの方が現段階では良いのかも。デッドな環境だと兎に角ハモりませんから。ストレス貯めずに音楽の形を身体に刻み込むには良い環境だったように思います。

フランス行きまで約一ヶ月。焦っても仕方ないので地道に着実に一歩一歩足元を固めていくしかないと思うのですが、この日はそれがイイ感じで出来ているような実感がありました。少ない残り時間で、どこまで行けるのか、今からワクワクしている次第です。

と、云う事で。

先週の土曜日(6/16)になりますが、降りしきる雨の中行なわれた、千葉市で活動している合唱団イクトゥスの第6回演奏会を聴きに京葉銀行文化プラザ音楽ホールに出向いてきました。開演18:30がJRの遅延の影響で少し遅れて18:40くらい。第1、2、4ステージの指揮は常任の高橋英男さんが、第3ステージはKenPこと佐藤賢太郎さんが自作曲を客演で振る、といった趣向でした。

ちなみに、結構お客さん入ってましたね。来年の5月5日(日)に同団の第7回公演にしてVocal Ensemble ≪EST≫とのジョイントコンサートが予定されておりますが、会場はまさにこのホール。音響やアクセスなどは千葉県内で一番良いんじゃないかと思ってますが、この日以上の盛会になると良いですね。

それは兎も角、以下、簡単に感想などを。

第1ステージはスウェーデンのコーラス・グループ=The Real Groupが、当時84歳になっていたはずのEric Ericsonを迎えて録音した名作Stämning(2002)に収録されていた曲を中心にした構成。全曲歌詞はスウェーデン語なので、指導者のエリンさんもアルトに参加。やさしさに溢れた、とてもかわいらしい演奏で、原発再稼働や増税などといったいやなニュースでちょっとささくれ立っていた心がほどよく和みました。

第2ステージは、ホールの大きさと合唱団のスケールに一番マッチしているのではないかと思う古楽・ルネサンスものによる構成。第3ステージとペアになっているところがミソで、こちらでは時系列を逆転させ、キリストの復活から始まって以後受難、誕生とさかのぼり、最後は受胎告知で終わる。逆に第3ステージは受胎告知から始まって復活で終わる、という趣向です。

さてさて、この合唱団、30人くらいという人数ですとか、一人一人の声質などはきっとこういう様式の作品をやるのに一番良いと思うのですが、問題はパートバランスだと思いました。端的に申しまして、内声が基本的に聞こえないんですね。ベースがでかい、という意見もあったそうですがそれは多分間違いで、どっちかと言えばテナーとアルトが弱い。そうですねー、基本旋律っぱなしなんだからもっと積極的に歌い続ければ良いのに、と思いました。他声部に闘いを挑むくらいなところがあっても良いのじゃないかと。各声部が良いバランスで出たり引っ込んだりするところがポリフォニィの面白さなはずなんだけれど、終始外声部だけで進行しているように思えてしまった次第です。

第3ステージはKenPステージ。KenPの曲はESTでも何曲か歌ったことがあるのですが(彼の指揮でも一回、です。非公式な場、でしたが。)、基本的な路線はやはりKenPのもの。イエスの生涯を綴る結構血湧き肉躍る感じの曲に仕上がっていて、非常に愉しめた次第です。KenPの指揮は初めて後ろから見ましたが、いやー、実に端正ですね。そして適度に熱い。そんなこともきっとプラスに働いて、合唱団も第2ステージのやや消極的な印象から一変して、ガラッとチェンジしたように思えました。これが私が選ぶこの日のベスト・ステージでした。

第4ステージは三善晃による名曲『クレーの絵本第1集』全曲。例のギターとシンバルが入るやつです。日本語曲で何となくホッとしてしまったのですが、この曲、そう一筋縄で行くものでもありません。どう考えても天才な三善さんの、しかも脂の乗り切っていた時期の、そして代表曲の一つですからね。三善さんのゾクゾクするような和声展開感であるとか、日本語という言語を徹底的に分析・計算し尽して作られた音像みたいなものの表出を果たすためには、一人一人がそういうことに自覚的でないといけないんですよね。正確に楽譜を再現するのは本当に難しい曲だと思います。前のステージから引き継いできた全体的な勢いには素晴らしいものを感じましたが、勢いを捨てないでそれに加えて一段上の緻密さが欲しい、と思いました。

まとめますと、いにしえのサウンドから今日のものまで、とてもバランス良く配置され、更にはひねりも適度に加わった本当に良く考えられた選曲のコンサートだと思いました。個々人の努力、そして高橋さんの熱演、あるいはまた客演指揮や楽器奏者といった多彩なゲストにも支えられた、実に感動的な演奏会でした。非常に愉しめました。

以上です。

終演後、打ち上げにも参加させて頂きました。お誘いありがとうございました。更なるご発展を祈念しております。

最後になりますが、やはり気になる来年5月5日の第7回公演について。見事にTokyo Cantatのクロージング・コンサートとかぶっているわけですが、何らかの形で関われないかな、などとも思っています。一期一会ですしね。そして、多分、というか間違いなく合同ステージもあるのでしょうから、ね。

と、云う事で。

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