本の最近のブログ記事
私設サイトの書籍紹介欄に、乾くるみによる日常の謎系ミステリ・シリーズ『カラット探偵事務所の事件簿2』を追加しています。
雑誌の連載を経て、のっけから文庫化です。7作品が掲載されていますが、最後は書き下ろし。この作家らしいなかなかに面白い趣向が凝らされていて、思わずにやりです。取り敢えず、1から読まないと意味が分からないはずなのでまずはそっちを読んで下さい。
と、云う事で。
私設サイトの書籍紹介欄に、誉田哲也による姫川玲子もの警察小説シリーズの第3長編『インビジブルレイン』文庫版を追加しました。
映画化が進んでいる模様ですね。来年封切り、でしょうか。タイトルは何故か第1巻のタイトル『ストロベリーナイト』になっていますが、原作はこの巻です。「ストロベリーナイト」シリーズ、ってことになるんでしょうかね。なんか違うと思うんですが(笑)。
誉田哲也はここでも、そのチャレンジャーっぷりを遺憾なく発揮しています。いやはや凄い才能ですね。最早警察小説というジャンル自体を塗り替えつつある気がするこのシリーズ、この先一体どうなっていくんでしょうか。
と、云う事で。
私設サイトの書籍紹介欄に、山口雅也による「講談社ミステリーランド」の一冊『古城駅の奥の奥』文庫版を追加しています。
東京駅も丸の内側の改築というか再現工事がいよいよ完了しますね。いやー、長かった...。実に巨大な建築物である東京駅ですが、長い歴史を経てきていることは言うまでもなく、もはやその存在自体がミステリな気がします。本書は、そんな東京駅を舞台にした、ちょっとダークなミステリ作品です。
そんなわけで本書は、ミステリ・ファンは勿論、鉄道ファンの皆さんにも是非お読みいただきたい1冊です。恐ろしくロマンティックな、そしてまた色々な意味でこの作家にしか書き得ない作品だと思います。
と、云う事で。
私設サイトの書籍紹介欄に、奥泉光による2009年発表の大長編にして、野間文芸賞受賞作『神器 軍艦「橿原」殺人事件』文庫版を追加しています。上下2分冊です。
『グランド・ミステリー』から10年余り。基本的なモティーフなどには共通点が多いと思いますが、さすがに熟練の極み、という感じですね。色々とインスパイアされました。
そうですねぇ。こういうもの(要するに「文学」なのですが。)を書ける作家が本当に稀少になっている今日なわけですが、例えばこういう作品を墓標とするようなことはあってはならないことだと思っています。文学にはこれからもその役割を果たして頂きたいものです。やるべきことはたくさんあるはずなので。
と、云う事で。